タオル雑学と用語集
【タオルの歴史】
■タオルの語源
タオルは、スペイン語のトアーリャ(Toalla)かフランス語のティレール(Tirer)からきた言葉といわれ、もともと湿気をふきとる布を総称しています。
今は、布面にパイルをもつテリー織りをタオルといいます。
■タオルのおいたち
タオルは、1850年にトルコを旅行した英国人ヘンリー・クリスティーが、ハーレムで手工芸品として作られていたタオルの原型を手に入れ、そのループ状の織物の良さと可能性を認めて母国へ帰り、工業化を進めるようにサミュエル・ホルトに相談しました。
ホルトもこれに大変興味を覚えて、手織りの機械ですぐに試織を始め、やがて工業化され「ターキッシュタオル」と名づけまたたく間に広がりました。その後ホルトは、アメリカに渡りタオル会社を設立しました。
■日本にタオルが入ってきたのは
日本では、明治5年、大阪税関の諸輸入品目の中に”浴巾手拭2打、7円60銭”という記録が残っているのが、公式に示すものとしては最初のようです。当時のタオルは高級品で、その柔らかさと優れた保湿性や通気性があることから、ほとんど襟巻き(マフラー)として使用されていたようです。当初のタオルは、幅45cm長さ160~190cm位であったと記録されています。
■日本最初のタオル
明治13年頃、大阪の井上コマさんが手織り機で織ったものが最初のタオルと言われています。
緯糸と一緒に細い竹篠を打ち込み、織りあがった後、竹を引き抜いてパルプを織り出すという手法を考案したのです。
テリーモーションによる機械での製織方法は、明治20年中井茂右衛門により完成しました。この製織方法は、日本のタオル界に画期的な変革をもたらしました。
【タオルの上手な扱い方】
■ 新しいタオルを使うときは
買いたての新しいタオルは、必ず洗ってホコリを落としてから使い始める習慣が必要です。タオルは長い生産流通工程のあいだに、どうしても細かいホコリなどがついてしまいます。また、初めのうちは色物タオルの繊維の表面に浮いた染料や、細かいケバなどが出てきますが、2~3回の洗濯でほとんど出なくなります。 新しいうちは、必ず白いものと分けて洗いましょう。また濃い色のものはできれば白いものと分けて洗いましょう。
■タオルはきれいにしましょう
タオルは、長い間汚れたままにされるのが大嫌いです。 硬くなったり、臭くなったり、しやすいだけでなく、汚れによっては綿をもろくすることもあります。 また、微生物やカビが発生することもあります。 濡れて汚れた状態を少しでも短く、きれいな乾いた状態を長くすることで、風合いや耐久性を長持ちさせます。
■タオルの上手な収納方法
タオルの柔軟性を生かした合理的な方法をご紹介します。タオルをくるくるっとまるめて引き出しの中に並べます。そして、サイズ・色・用途に分けて仕切り板を使って整頓しましょう。これで、使いたいタオルが一目でわかり、取り出すときにも便利で、積み重ねておくのと同じくらい収納することができます。使っていない、いただきもののタオルなどは、まず箱から出して広げ、シールやセロハンテープをはがします。そのままにしておくとそれが、変質してタオルを傷めることもあります。そして一度洗ってからしまいましょう。箱に入ったまましまってしまうと、折れ目が脱色、変色することもあります。しばらくして箱を開けてがっかりなんてことにならないようきちんと保管しましょう。
■タオルの上手な洗い方
天然素材の綿でできているタオルは、髪の毛と同じように考えてあげてください。髪の毛を洗ったあと、トリートメントやリンスをするように、タオルも10~15回に1回くらいの割合で柔軟剤を使って下さい。タオルは、使っているうちに繊維がからんで硬くなってしまうことがあります。時々柔軟剤を使うことによって繊維がほぐれ、使い始めと同じような柔軟性を保つことができます。
■洗濯等で糸がでてきたときは
洗濯した時や、爪などでタオルのパイルを引っかけてのびてしまった時は、乾かした後にはさみでのびたパイルを根元から切ってあげてください。みみなどがほつれた場合は、もう一度ミシンをかけてあげるとそれ以上すすむのを防げます。ミシンをかけるときは、みみをいっぱいに引っ張って縫ってくださいね。
■タオルの上手な乾かし方
タオルのフワフワした風合いを保つためには、乾かし方が一番肝心!手でぎゅっとしぼったり、脱水機をかけた後、そのまま干さないでハンカチを干すのと同じように、両手でパタンパタンとよくふってパイルが開くようにしてください。そして、やさしく四方にひっぱって全体のゆがみを直してから干してあげてください。そして、なんといってもタオルは風が大好き☆どんなに太陽が当たっていても、風がなければゴワゴワになってしまいます。日の光よりも風通しのよい場所を選んで干してください。また乾燥機を使って乾かすとフワフワの仕上がりになるけれど、タオルが傷みやすいので注意してください。
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